平成23年度のお便り

在校生

 毎年援助会からのお手紙を頂く時期が近づく頃になると、まだ高校3年生という立場で、大学入学後の目標を掲げていた頃が懐かしく思います。 

 また、自分が一人の専門職として将来どのように仕事に取り組んでいこうとしていたのか、その志を振り返ると、以前よりもはるかに具体的になっているのがわかります。 

 3月の11日に発生した東日本大震災では、援助会の皆様はご無事だったでしょうか?ニュースを見るたびに心が痛みますが、ある時、福島県の被災地からさいたまスーパーアリーナへ非難されてきた方々とお会いすることができました。その時感じた専門職としての学びの段階にある自分の無力な状態は、より一層「自分に何ができるのか」という問を深めることになりました。

 大学においても例外ではなく、先生方の間でも震災に対する対策を検討する動きが見られ、私の通っている大学のボランティアセンタも、今回の震災を期に自分達が大学内においてどのようなことを被災地に支援できるのか、話し合いを始めているところです。 

 高校時代より、高齢者を対象とした介護福祉を中心に学び、大学においては社会福祉領域から児童や障害者、また地域福祉やボランティアに関しての知識や経験をさらに深めることができました。同時に支援者としての葛藤や、現実的な側面を垣間見ることで自分に足りない能力や新たな課題を見つけることができ、それをどのように乗り越えて解決させていくのかが、今後の自分に求められているものと思います。また、今年の8月から9月の時期には、現場へソーシャルワークの実習も始まり、より現場に触れる機会が増えてきます。 そこで何を学ぶか、不安と期待の中、残りの時間を事前学習と準備にあてています。 

 将来、どのような仕事に就こうか、まだ具体的には定めっていません。しかし、高校、大学と学んできたことを活かした仕事に取り組んでいけるよう、今は勉強を大切にしていこうと努力しています。 

 現在は社会福祉学科の精神保健福祉コースにも配属され、精神保健並びに精神障害者に対する支援の科目を学び始めたところです。 福祉という領域を、とにかく広い視野で学んでいくことが、私自身がこの大学に入学した最初の目標であることを常に意識し、今後も学生生活を送りたいと思います。                         

                           大学3年 S生

 

卒業生

 櫻の開花の便りも届き、春本番になってきました。この度は貴援助会に大変お世話になりました。  

 6年も前、支援をいただくまで辛く苦しい時が続いていました。

高校時代にアルバイトで貯めたお金も、介護福祉士の養成学校の授業料の払い込み、貯金もほぼなくなり、新生活へもゼロからのスタートでした。

 そんな中、助成が受けられるとの一報が入り、心にやっと余裕が出来ました。

 昼間は働き、夜は学校へ、という自由に使う時間もあまりとれない生活。

 同じ生活リズムを送る仲間に支えられ、大変なことも共に頑張り、専門学校を卒業できました。   

 在学中から仕事をしていた特別養護老人ホームで、常勤として今も仕事をしています。 今年5月で6年目になります。 

 3月11日の大地震では仕事中に地震にあいました。幸いにも、利用者、職員、私の身内や友人達も何事もなく無事、ということですが、今なお、被災地の介護施設では物資や人力もままならない中、仕事をしています。ボランティアで行けるなら今にでも行きたい気持ちはありますが、現実はそうはいきません。今、仕事をしながら自分に出来ることを、自分にしか出来ないことを探していきたいと思います。 

 何もないところからスタートした介護福祉士への道。6年前からは想像出来ないくらいに落ち着いて、自分の時間を得ることが出来ています。辛かった時に助けていただいた御恩を忘れず、日々精進していきたいと思います。

ありがとうございました。

                           介護福祉士 Nさん

 

 ようやく櫻のつぼみもふくらみ始め、春の訪れを感じられるようになりました。

 先日の大地震は大丈夫だったでしょうか。私は家族も職場も無事でした。しかし、毎日ニュースで流れる被災地の状況にはとても心が痛みます。何かできることはないだろうかと考えてはみるものの、何も思い浮かばず、歯がゆい気持ちです。大きなことはできないけれど、被災地の方へ、少しでも気持ちが届くようにと、毎日一生懸命仕事をしています。

 笑顔を忘れず、日々前向きに頑張っています。今後も少しづつ私にできることを見つけていきたいと思っています。

                           社会福祉士 Hさん

 

 

 社会人としての生活も、はや2年目を迎えます。やっと仕事にも慣れ、利用者の方々も、私のことを信頼してくださるようになり、少しづつ自分のやりたかった仕事、夢描いていた福祉に近づいているような気がします。

 明日からまた気持ちを入れ替え、利用者の方と一緒に楽しく働きたいと思います。

 いずれまた、仕事の頑張りをお伝えできる時があることを楽しみにしています。 

                          精神保健福祉士 Kさん


 もうすぐ4月になりますが、一昨日は雪がちらほら降っていました。次第に暖かくなり、春になるのが待ち遠しいです。

 この度受験した看護師・保健婦の国家試験に合格しましたので、 ご報告のお手紙を書かせていただきました。

 フミヱ記念様にご支援いただき、ここまで学ぶことができ、無事に国家試験に合格することができたと思っています。ありがとうございました。

 4月からは看護師として働くことができます。これから始まる新しい生活に、不安と期待の入り混じった複雑な心境ですが、何より自分が目指した道を勧めることに感謝をし、努力をしていきたいと思っています。 本当にありがとうございました。

                           看護師 Rさん

 

 遠回りをしてしまいましたが、看護師になることができました。心からの応援、大変心強かったですし、頑張ることができました。これからは一人前の看護師になって、患者さん、家族の支えになるよう頑張っていきます。これからも応援よろしくお願いします。

 心より感謝申し上げます。

                 看護師 Yさん

 

 看護師として勤務し早1年経ちました。落ち込むこともまだ多いですが、先輩や友人に支えられながら、仕事の楽しさを見つけていて、充実した日々を送っています。

 今後も精進を重ね、成長していきたいと思います。 

                                                                  看護師 Nさん


 私はこの4月から某大学病院で助産師として勤務することとなりました。現在は研修や業務を覚えることに精一杯ですが、これから助産師として働くことができるんだなと思うと、不安もありますが、希望でいっぱいです。

 現在私があるのは、母やたくさんの方々に支えてもらったからだと思っています。フミヱ記念援助会も私を支えてくださった方々の一人だと思っています。

 皆様に支えられて今の私がある、この気持ちを忘れずにこれから頑張っていきたいと思っています。本当にありがとうございました。

                              助産師 Cさん


 外科の看護師として働くこととなりました。

 術前・術後の患者さんの看護を行い、手術による不安や苦痛の緩和に努めてます。今は毎日業務に追われ、自分がしたい看護ができなくて悔しい思いをしたことや、スタッフの方々との人間関係に四苦八苦しながら頑張ってます。

 でも先輩方もこんな風に辛い思いをしながら成長しているんだと考えると、私も負けていられないと思います。また、同期が支えてくれるので、休みの日は同期と発散しています。 

 宿題がたくさんでるので、休みの日がつぶれることがありますが、コツコツやったことは患者さんの看護に活かされるので、少しづつ勉強も楽しくなってきました。何よりも患者さんが私の成長をみてくれていて、毎日声をかけてくださるのがすごく嬉しいです。 

 あと3ヶ月後、自分が少しでも成長して周囲の人達に認められたら良いなと思いながら、今はがむしゃらに頑張ってます。

                            看護師 Yさん


保護者

 この度は援助していただき本当にありがとうございました。

 大切なお金を無駄にしないよう、また、このご恩を忘れないよう、親子共に人の役にたてるよう、日々努力して生きていきます。本当にありがとうございました。

                            一母親