奨学生②

入学金助成をいただいて                     22年(第6回)・看護師・女性

 

 大学の合格が決まった頃、生活は厳しく、大学への入学金を支払うことで家計が苦しくなる状態だったため、入学金を助成してもらうことができると聞いた時はとても嬉しく、感謝の気持ちでいっぱいでした。入学金を助成して頂いたおかげで無事に大学を卒業することができ、また、看護師の資格を取得することもできました。助成して頂いた時から1年間に1通届く援助会からの手紙には、温かい言葉が書かれていました。実習や勉強で辛い時にその温かい言葉を思い出しては、「頑張っていこう」と辛い日々の時に励みになりました。

 現在は、看護師として病院で働いています。病院ではたくさんの人との交流が絶えず、今まで考えたこともなかったことを考える機会が増え、新しい物の見方を学ぶことができました。温かい言葉をかけてくれる先輩方が多く、未熟である自分の援助に関しても、改善点やよくできていた点を教えてくださり、周りの方々に助けられながら働いています。私自身まだ未熟であり、自分のことで精一杯で周りへの気配りや心くばりができておらず、援助も上手にできませんが、一人一人にかける言葉や姿勢などに気をつけ、相手を尊重した関わりができるようになることを目標に毎日を過ごしています。

これからも、温かい言葉をかけて頂いた時の気持ちを胸に、他の人に対しても温かい言葉掛けができるようにしていきたいと思います。


23年(第7回)・理学療法士志望・女性

 

 弟も大学に入り、フミヱの援助金のおかげで親の負担も減り、とても助かっています。

 私も4年生になり、充実した日々を送っています。きちんと勉強し、資格をとり、神奈川県内の病院に就職して10年間働きたいと思います。2月から病院実習が始まりました。自分の知識不足を実感しますが、先生方の優しいご指導を受け、勉強しています。

 

 

 

23年(第7回)・看護師志望・女性

 

私は今年、4年生に進級しました。4月に入ると同時に、卒業研究や看護の統合実習などの集まりが多々あり、前期の講義も始まって毎日忙しいですが充実した日々を送っています。昨年、3年生の時には3ヶ月間の看護学実習があり、小児や精神、急性期、慢性期など6つの領域の実習を行いました。3ヶ月間実習に行き続けるということは体力的にも精神的にも大変でしたが、入学してから今までの間、座学で培ってきた知識を臨床で活用できる場であり、また自分の観察力や知識不足に気づくことができるため、自分にとつてとても貴重な経験となりました。

この実習で6つの領域に行く中で、私はリプロダクティブヘルスケア実習(母性看護学実習)が最も心に残っています。産褥期にある女性を受け持たせていただき、母乳育児支援や赤ちゃんの沐浴などをやらせていただきました。他にも出産の見学や助産師外来なども見学させていただきました。実習を通して、生命の誕生の尊さや感動を感じることができました。

その一方で、看護学生である自分がお母さんと赤ちゃんに対し、できることはほんの僅かであるため、歯がゆい気持ちになりました。そんな中、実習の指導者であった助産師さんがお母さんと赤ちゃんを尊重しながら接し、良い方向へ行くように導いていく関わりがとても印象的で、私もこのような助産師になりたいと思いました。そして、今年の1月にあった助産師課程(コース)の選抜試験に出願し、無事に合格することができました。4年生では、看護学の講義・実習に加えて、助産学の講義と3ヶ月間の助産学実習があります。自分の持てる力を精一杯出し、多くのことを学び吸収していきたいと思っています。

勉強面以外では、1年生の時に立ち上げたボランティアサークル「Skyキッズ」の活動にまい進しています。現在は後輩たちがサークル長・副サークル長を引き継ぎ、メンバーの協力によって3年目を迎えようとしています。ある児童養護施設で子どもたちと遊ぶボランティアを行っているのですが、私は4年目の活動となり、子どもたちとの関係性も以前に比べると築けてきました。子どもたちが卒業・入学を迎え成長の喜びを感じることもあれば、長年一緒に遊び親しかった子どもが家庭復帰のために退所となり、切ない気持ちになることもありました。長期間ボランティアを行っているからこそ生じる問題(子どもたちに感情移入し過ぎてしまうなど)もあることに気づき、悩んだときもありました。しかし、そのような時にサークルのメンバー皆で共有したり、施設の職員さんに相談したりすることで、一つ一つ解決し前に進むことができました。これからも、子どもたちと共に私自身も成長していきたいと思っています。

今後の抱負については、まずは来年2月にある看護師・保健師・助産師の国家試験に合格することです。そのためには、この先ある講義・実習・卒業研究をまずは乗り越えなければならないので、一つ一つ大切に勉強し、自分のモノにしていきたいです。また、最後の学生生活となるため、悔いの残らないよう、ボランティアなどやりたいことをやり遂げられる1年にしていきたいと思っています。

今年も、勉強・ボランティア・アルバイトなど全力で頑張ります。

  

 

23年(第7回)・社会福祉士志望・女性

 

 無事、4年生になり、サークルにも1年生が入会して、充実した日々を過ごしています。授業では卒業論文についてゼミの先生と話をしながら少しずつ進めています。どのような卒業論文が仕上がるのか今から楽しみです。就職活動では希望している施設があり、求人募集が出るのを待っている最中です。その間面接のポイントなどを勉強していきたいと考えています。

 4年生は将来に関わるとても大切な学年となるので、一日一日を大切に過ごしていきたいと思います。

  

 

夢を追い続けて                        23年(第7回)・看護師・女性

 

 長年の夢であった「看護師」に私はなることができました。正直。今はまだ実感が沸きません。喜びと不安の両方の気持ちでいっぱいです。

 私が看護師を目指すきっかけとなったのは母の存在でした。母は介護の仕事をしており、日頃から私に、「身体的にも精神的にも辛い時はあるけれど、やりがいはあるよ」と言っていました。以前、母の職場の催し物に家族で行った際、職員の雰囲気や利用者さんに対する接し方、皆で楽しもうといった様子が見て感じられました。その頃から私も母と同じように、人の為に何かを与えられることをしたいと思い、福祉科の高等学校へ入学しました。当初は福祉関係といっても具体的な職業は決まっておらず、大学のオープンキャンパスへ行った際、看護学科を見学しました。見るもの、聞くもの、知るもの全てが新鮮で非常に興味を持ちました。進学も考えていたので国家資格である看護師は生涯を通してできる仕事であり、人と人とを繋げる役割を持つやりがいある仕事であることから、看護学校への進学を決意しました。

私の家庭は決して金銭面に余裕ありませんでしたが、学生の楽しそうな様子や学祭等の行事、明るい学生生活に惹かれて今の短期大学に入学しました。初めは私立であることから入学を悩んでいましたが、高校3年生の春頃、担任の先生から「フミヱ記念援助会」についての声かけと黒板への掲示を見ました。学費は自分で出そうと考えていたので、先生に相談し、「募集人員は少ないみたいだけれど、チャレンジしてみたらどう?」と後押しされ受けました。

 今こうして楽しく学生生活を送ることができたのも、看護学校を無事卒業できたのもフミヱ記念援助会による支えがあったからです。

 私は今年の4月より横須賀市内の病院に勤務しています。第一希望であった産婦人科に配属され、良い緊張感の中で日々学んでいます。同期ともすぐに打ち解けることができ、一人でなく、仲間と成長していくことで、自身のモチベーションにもなると思う為、互いに支え合い協力し合っていきたいです。

今、私は病院の寮に入っており、一人暮らしを始めています。不慣れではありながら、毎朝お弁当を作り、家事もひと通り行っています。時々、同じ寮の子と部屋を行き来し、一緒に勉強したり、ごはんを作ったりと毎日充実しています。学生の頃とは違い、仕事とプライベートを分け、言葉遣いや態度に気を付けようと思います。これから先、楽しいことよりも辛いことの方が多くあるかもしれませんが、家族や友人、恋人、仲間の存在があることを思い浮かべ、決して一人ではないことを心の中で思い続けようと思います。

 今、新たにスタートを切り、日々が学びではありますが、そのような中で自分がどのような目標を持ち、考えて行動するかが今後の看護への繋がりを左右するのではないかと考えています。

 私の理想の看護師は、どのような時も笑顔を忘れず、すべての患者が毎日生き生きとした生活を送れるよう支援し、この病院で良かった、この看護師で良かったと心から思われる存在になることです。

私が三年間の実習の中で関わってきた患者から言われた中で、特に心に残っている言葉があります。「辛いことに直面した時、落ち込んでも良いけれど、決して腐ってはいけない。」この言葉は私へのはなむけの言葉として、ある患者からいただいたものです。私は毎日、この言葉をモットーに看護だけに捉われず、人生の中で取り入れています。自分で言うのも恥ずかしいですが、私の良い点は笑顔だと思っています。どのような時も笑顔と毅然とした態度で臨み、患者やスタッフから信頼される立派な看護師になりたいです。

 

 

現在の状況と今後の抱負                    24年(第8回)・看護師志望・女性

 

基礎看護学実習や老年看護学実習、精神看護学実習、成人看護学実習を終え、4月から最終学年、3年生となりました。今年は座学よりも病院実習が大半を占め、国家試験も控えています。1つ1つの実習では、患者と触れあい、座学では学ぶことができなかった多くのことを患者の声や看護師、病院関係者の方から学ぶことができました。最終学年であり、1人の患者と時間をかけて多くの関わりができる最後の年となります。看護師となったら実習のように1人の患者に多くの時間をかけ、患者の1つ1つの声にゆっくり耳を傾けることができなくなるかもしれません。今年は、学生だからできることを大切にしていき、看護師になった際に役立てるようにしていきたいと思います。

また、国家試験に合格できるように、時間を有効に使い勉強していきたいと考えています。

実習では良いことだけではなく、つまずくことも苦しいこともたくさんあると思います。一人ではできないことも多いと考えます。そのため、実習グループと協力して乗り越えていきたいと思います。また、他の意見も聴くことで、自分では思いつかなかったことも分かったりできると思います。多くの気づきや学びのある年にしていこうと考えています。

   


24年(第8回)・理学療法士志望・男性

 

理学療法士を目指し、専門学校に入学してから2年が経過し、3年目を迎えました。医療を学ぶことは大変だと以前から感じていましたが、毎年大変さが上乗せされて難しくなっていくことに驚いています。今年度から、学校が移転し、新たな立地でのスタートを切ることになりました。学習スペースも増え、さらに力をつけていこうと思う中で、今現在不自由なく勉学に励めているのは、入学金を援助して下さったおかげであることを日々感じながら過ごしております。

 私が入学金助成のことを知ったのは、高校3年生の時に私のクラス担任から教えていただいたのがきっかけでした。休日に学校に行き、担任と2人で資料に記入したり、近くのコンビニエンスストアまでコピーしに行ったりと大変お世話になりましたが、良い思い出として今も記憶に残っています。思い返すと資料提出の期限が迫っていたか過ぎていたか少し忘れてしまいましたが、どちらにしてもその時から理事長のお世話になっていたなと思います。

 面接当日は、私自身面接が苦手でとても緊張してしまうので、だめでもともと、とにかく頑張ってみようと言い聞かせながら緊張をほぐしていました。本番、最初は緊張しましたが、緊張がほぐれるような雰囲気で接していただいたので、うまく話せたとまでは言えませんが、自分の気持ちを言うことが出来たのかなと思います。合格の発表を聞いたときは嬉しかったですし、家族も担任もみんな喜んでくれました。

 私は高校生の時に、自分がリハビリテーションを受けたことにより理学

療法士の存在を知りました。スポーツをやっていたことと、たくさんの人と接することが出来る職業なのでとても魅力に感じました。

しかし、入学前の気持ちと今の気持ちを比べると大きく変わったような気がします。学校での授業や実習を経験して、様々な発見や、楽しさ、やりがいがある職業だなと改めて感じたと同時に、自分が考えていたような良いことばかりではないということや、理学療法士の様々な方向性があることを学びました。自分が就職したらしっかりと患者を評価できるのだろうかなど、不安も多くなりました。

モチベーションが上がらない時もあります。そんなときは、自分が理学療法士になることを応援してくれている人のことをよく考えます。そうすると、よしやろう、頑張ろうと思えてきます。目標や将来のビジョンに日々近づいていけるようにこれからもやっていきたいと思います。

 医療を志す人で、私のような境遇の人にとってこの助成はとてもありがたいものであります。自分を応援して下さり、助成を決定していただいたことは、これから先も励みになりますし、努力をしていく源になっています。

応援に応えられるような人になる為にも日々精進していきたいと思います。

理学療法士になり、お世話になった方々に恩返しをしていくことを目標にしていきたいと思います。また、それだけにとどまらず、患者や利用者にも同じ気持ちで接していくことも大切だと感じています。

 


24年(第8回)・看護師志望・女性

 

 私は、平成24年度に入学助成金を受けた者です。私の近況をご報告します。

 大学に入学して早いもので、無事三年生に進級することができました。

これまでの二年間、看護学生として看護の技術、基礎から応用まで様々な視点から学ぶことができ、また多くの友人に恵まれ充実した日々を過ごし、大学に入学して本当に良かったと思っています。しかし、時に「本当に看護師になってもいいのだろうか」と自分の未熟さを感じ、悩んでしまうこともあります。

将来に対する不安や希望が渦巻く現在ですが、これからの実習を経験し、自身を持って看護師になれるようこれからも多くのことを学んでいきたいと思います。今後ともよろしくお願い致します。

 


24年度(第8回)・作業療法士志望・女性

 

 作業療法士を目指して、進学してからもう三年になりました。自分でも思ってなかった程、時が経つのが早く、自分が変わったのか実感することもできません。

 三年生になった今年、私の学校では実習が本格的に始まります。いよいよ作業療法士として学んできた事を実践する機会ですが、自分自身まだまだ

未熟であるため、不安でいっぱいです。しかし今は、実習中は自分にできることを精一杯やって、バイザーや患者から多くを得て、この学生として学べる機会を大切に目的を持って励んでいきたいと思います。

 残り二年の学生生活で作業療法士としての知識、技術を学んでいきたいと思います。

 

 

今までの学校生活で思い考えたこと              24年度(第8回)・看護師志望・女性

 

 今の学校に入学して大変でしたが、良い思い出も多くあります。それは実習中の事です。1年生の初めての実習の時、不安と期待で胸がいっぱいでした。不安とは‘患者さんと向き合えるだろうか’‘失礼なことをして傷つけないだろうか’など思っていました。

 その反面‘どんな患者さんと関われるのだろう’と楽しい気持ちもありました。モヤモヤとした気持ちの私を支えてくれたのは、グループのメンバーや患者の笑顔でした。メンバーに今思っている事を伝えると、一緒に悩み、考えてくれました。そして、的確なアドバイスをくれ支えてくれました。

この時、一人で考えてもなかなか良い考えが思いつかなかったのですが、話して言葉にする事で考えがまとまった事もあります。この事からグループメンバーに相談し、頼ることの大切さを学べたように思います。受け持たせて頂いた患者は、私が最初不安を抱いていた事など忘れさせられるようなとても気さくで明るい患者でした。その患者に清潔ケアとしれ足浴を行った時、「楽しみでね。半ズボンに着替えちゃった!」と笑顔で話してくれました。そして実施後、「すごく気持ちがよかった。ありがとう!」と笑顔で伝えてくださった時、とても嬉しかった事を今でも覚えています。

 しかし、その一方で技術が未熟であったために不安を与えてしまった事があります。患者さんが「大丈夫だよ、落ち着いて」などと声を掛けてくれました。暖かな言葉を貰い、‘次はこれをこうしたほうがいいな’や‘次は不安な思いをさせない’など自分の中で思いが強くなっていきました。これらの事があり、辛くも大変な実習生活を送りましたが、今思うと楽しい思い出が多いように思います。この気持ちを大切にし、学んできた事を今後の生活に活かしていけたらな、と思っています。そして、自分やメンバーが受け持たせて頂いた方との出会い、思い出を大切に過ごしていきたいです。

 疾病の勉強では複数の疾患があると、なかなか疾患と症状が繋げられない事があります。‘今この人に何がおきているのだろう’と考え繋げていくのが大変でした。疾患の勉強をしていき、指導者や実習担当の先生の解説を受けて理解していくことが出来ました。少しずつ理解出来た時はすっきりして、とても楽しく感じることが出来ました。人の命に関わる事なので1つ1つの事を繋げるのが難しかったです。いろんな疾患を勉強していき自分の物に出来るようにしていきたいです。

 看護学校に入学してから‘こんな看護師になりたい’というイメージが段々ついてきました。高校時代に私は、笑顔で患者との距離の近い看護師になりたいと思っていました。しかし、実際にはこれだけではなく十分な知識と技術が必要です。今では、患者には安心で安楽な環境と援助を提供することが大切なのではないかと感じています。

これらの事を実際に提供出来るよう、先輩や先生に相談をしていき、実際に行えるようにしていきたいです。高校時代に思っていた看護師像も、今考え思っている看護師像も大切にして、今後の課題など自分と正直に向き合っていけたらなと思います。